〇 かごしまの森林・林業
・ 本県の森林資源(令和3年4月現在)は、森林面積が約59万ヘクタールあり、県土の約65%を
占めています。
・ この森林面積は全国では第12位、九州では第1位となっています。
・ 人工林面積は約27万ヘクタールで全国第11位、九州第3位であり、人工林率は46%です。
・ その所有形態を見ると、国有林が約15万ヘクタールで全体の26%を、民有林が44万ヘクター
ルで全体の73%を占めています。
・ 本県民有林のスギ・ヒノキ人工林の森林資源は、約18万ヘクタールあります。
・ 全体の約9割が利用可能な林齢に達するなど、資源は充実しつつ あり、木材供給可能量は増大
しています。
・ 本県民有林の蓄積は、約1.2億立方メートルあります。
・ スギを中心に年々増加を続けてきましたが、近年は資源の成熟化に伴う年間成長量の低下や伐
採量の増加などにより、近年は横ばいで推移しています。
・ 本県の素材生産量は約118万立方メートルで、全国では第10位、九州では第4位に位置してい
ます。
・ たけのこの生産量は約6,600トン、全国では第2位、九州では第2位に位置しています。
・ しいたけは、生しいたけの生産が多くなっています。
・ しきみ・さかき・ひさかきなど枝物の栽培もさかんで、全国有数の産地になっています。
・ 本県の林産物生産額は、平成2年をピークに減少が続いていましたが、平成17年を境に増加傾
向に転じていました。しかし、平成30年度をピークに再び減少傾向となっています。
・ 本県の木材需要は、主に一般用材が建築用柱などを製造する製材工場へ、チップ用材が県内の
製紙パルプ工場へ、合板用材が隣県の合板製造工場へ、燃料用材が県内の木質バイオマス発電
施設に向けて出荷されています
・ 一般用材は、大型木材加工施設の整備が近年進んだことに加え、中国への輸出が好調なことから
増加傾向となっています。
・ 燃料用材は、平成26年度から木質バイオマス発電施設が整備され始めたことから、低質材の安
定した供給先として期待されています。
・ 本県の令和2年度の木材生産量は約118万立方メートルです。
・ 木材需要が増大してきたことや、森林の成熟化に伴い主伐による木材生産が主体となったことなど
から、近年増加傾向で推移しています。
・ 令和2年度の木材生産額は、約107億円で、平成29年から4年連続で100億円台をキープしてい
ます。
・ 県内の志布志港や薩摩川内港、串木野港から、中国や韓国、台湾等に丸太が輸出されています。
・ 志布志港からの、県外産の丸太を含めた丸太輸出量は全国の約3割を占め、11年連続日本一に
なっています。
・ 人工林の伐採面積は、木材需要が増大してきたことや、森林の成熟化に伴い主伐による木材生産が
主体となったことなどから、近年増加傾向で推移しています。
・ 人工林伐採跡地における再造林面積は、近年増加しているものの、再造林率は約4割で推移してい
ます。
・ 令和2年度は対前年比12ポイント増の52%に上昇しました。
・ 本県の令和2年度間伐実施面積は、約2,800ヘクタールです。
・ 以前は間伐を必要とする林齢(植栽してから16〜45年生)の森林が多いことから、重点的な取組に
より成果を上げてきましたが、現在は対象森林がスギ・ヒノキ人工林の約2割まで減少してきたことから、
年々減少傾向になっています。
・ 本県の令和2年度の林業就業者数は、平成10年度の約半分となる1411人であり、近年は緩やかな
減少傾向で推移しています。
・ 保育作業等を担う森林組合技能者は令和2事業年度末で430人であり、減少傾向にはありますが、
40歳未満の割合が約3割を維持し年齢層の平準化が進んでいます。
・ 林業の生産性の向上と労働強度の軽減を図るため、高性能林業機械の普及が近年急速に進んでい
ます。
・ 本県の令和2年度末の高性能林業機械保有台数は10年前の3.6倍の437台になっています。
・ 全国では第6位、九州では第4位の規模になっています。
各地域の森林・林業の現状は下記のリンクでご確認ください。
・ 鹿児島地域
・ 北薩地域
・ 姶良・伊佐地域
・ 大隅地域
➡ 大隅流域森林林業活性化センター
➡ 大隅流域森林林業活性化センターFB
・ 熊毛地域
・ 大島地域
【基本理念】
「未来につなぐ多様で健全な森林づくり」と
「人が輝き地域が潤う林業・木材
産業の実現」を目指して
令和4年度は,担い手となる人材の確保・育成や森林施業の集約化を図りながら,計画
的
な間伐や再造林等の森林整備を一層推進し,多様で健全な森林づくりに努めるととも
に,市町村が仲介役となり,森林所有者と林業経営者をつなぐ森林経営管理制度の円滑
な推進を図ります。また,林業の成長産業化や「稼ぐ力」の向上に向けて,路網整備や
高性能林業機械の導入等による県産材の安定的な
供給体制づくりや木材加工流通施設
等の整備による木材産業の競争力強化,公共施設等の木造化・木質化,付加価値の
高い製材品等の輸出促進及びCLT等の普及などによる県産材の需要拡大等を一体的
に
推進します。
詳しくは令和4年度森林・林業施策の概要